今回はXBOXパッド+USB化ケーブル+PSX-PADの組み合わせと、十字ボタンの感触がサターンパッドに似ている事と上面6ボタンな配置で評価の高いシーマイクコントローラを測定しました。
今回から、より購入時の参考になるように十字ボタンの構造と各ボタンのボタン配置も盛り込むことにしました。過去の記事についても少しずつ手を加えボタン配置等の記載を追加したいと思います。これでボタン配置、十字ボタンの形状構造、反応速度とジョイパッドを買う上で必要な情報の殆どを掴むことが出来るはずです。あとはアナタの手にフィットするかしないかですので、どこかで実際に握ってみてくださいませ。
元々は説明するまでも無く黒くて大きいゲーム機XBOX用のジョイパッドです。デジタルな十字ボタンが1つにアナログスティックが2つ、ボタンも14個、大小2個のモータを積んでデュアルショックと同等の振動機能も持った中々に盛りだくさんなコントローラです。
十字ボタンの形状はカサ+コマ型ですが、さすがに作りがしっかりしていてクリック感は良好。カサと土台の部分もネジで固定されており強度も十分であろうと思われます。2つ付いているアナログスティックは上部が丸く窪んでおり、親指が滑りにくい感じで使いやすいです。どちらのスティックも内部にタクトスイッチが仕込んであり、スティックを押すことでボタンの入力が出来るようになっています。
さて、連射測定ですが、恥ずかしながらピンを取り付けるときに3番ボタンのパターンを誤って剥ぎ取ってしまい動かなくなってしまいましたので、3番のボタンが動作していません。3000円も出して買ったのにくっそう。
測定の結果は非常に乱れが多い上に最大速度も24発を超える事も無く、USBジョイパッドとしては並の下ぐらいの性能でしょうか。各ボタンがアナログ判定であるため、これが悪影響を出しているのではないかとも考えられます。
最大連射速度 | 操作限界速度 |
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実用連射速度 | 実用操作速度 |
12ボタンと2つのスティックに十字ボタンがあれば、配置はともかく大抵のゲームでボタンが足りなくなることは無いでしょう。オマケの振動機能もUSB接続な割に結構強力に振動してくれます。マイナスポイントはやはり反応速度と、測定結果から得られるグラフの乱れの多さでしょうか。20発出ていれば問題なさげな感はありますが気になるところです。
こちらもご存知の通り、元々はPC用という訳ではなくPS2のシーマンを遊ぶ為のマイクつきジョイパッドです。接続はUSBで、形状は写真の通りサターンパッドをカクくした感じです。上面6ボタン配置で、しかもサターンパッドと異なりABC,XYZのボタンのサイズが同じですので、ストII系の対戦格闘ゲーム好きには中々使いやすいと感じられるのではないでしょうか。
また、このパッドのマイクの部分はUSBマイクとして認識されるので、デバイスマネージャを見ると、HIDゲームコントローラの他にUSBオーディオデバイスも追加され、さらにUSBコントローラではUSB複合デバイスとして認識されています。
十字ボタンの形状はカサ型です。サターンパッドと違い、カサと土台の接合部分がかなり上にある為、カサだけぐにゃぐにゃと動いてしまうので十字ボタンを押した感触もなんだかぐにゃぐにゃなのが気になります。アナログスティックは1つで、MODEボタンを押すことで十字ボタンの機能をPOVかアナログスティック連動のX/Y軸に切り替えることが出来ます。
XBOXと同様に、上がパッドの表記で、下がWindowsで認識されるボタン番号です。この形状のアナログスティックにしては珍しく内部にスイッチが無い為、ボタン数は10ボタンです。ボタン配置はアナログスティックが連動していない(MODEボタンが押されていない)状態です。
アナログ | デジタル | A | B | C | X | Y | Z | L | R | Select | Start |
x/y | POV | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
シーマイクコントローラは軸の動作がアナログですので以前のSidewinder同様、軸の計測ができない為、操作限界速度と実用操作速度は測定していません。
連射速度としては最大で22発。実用連射速度も20発でそこそこ安定しているものの多少の乱れが見れます。性能的にはUSB変換機を通したPSパッド並で、XBOXパッド同様、並の下ぐらいでしょうか。1チップでUSBマイクとジョイパッドの機能を持っている為、負荷が大きいのではないかと想像してみました。
最大連射速度 | 実用連射速度 |
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サターンパッドライクなデザインとボタン配置のおかげで良い評価が得られたパッドだと思います。反応速度が低めなのと、十字ボタンのぐにゃぐにゃが気になりますが、全体的にみればそれほど悪い印象はありません。少なくともその辺で売ってる安物ジョイパッドに比べれば多少出来はよいです。アスキーが周辺機器から撤退してそれなりに時間が経ったので新品で入手するのは中々難しくなってきましたが、中古で程度が良いものを見つけることができれば価格次第といったところでしょうか。
検証環境はいつも通りです。今回は前々からお待たせしていたXBOXパッドと人気の高いシーマイクコントローラを調べた訳ですが、どちらも中身が普通のUSBパッドと比べて密度が異様に高く、おかげでXBOXパッドのパターンを剥がすというミスを犯してしまったりしました。最近ではイトーヨーカドーとかさくらやでXBOXパッドの投売りをしているという話なので泣いてなんかいません。
これらの検証はもちろん我々が独自に行ったものなのでPC本体の性能や状態により変化があるでしょうし、まだまだ不備な点もあると思います。無闇に信じ込まないで結果は参考程度に考えておいてください。
連射の測定はジョイパッドを分解して行いますが、連射測定の一番最初でも説明では実際にどのようにチェックピンを立てているか等詳細がわかりませんので、XBOXパッドを例にここで写真を交えて説明してみたいと思います。
分解したジョイパッドの回路パターンを追って、十字ボタンを含む各ボタンがどこに繋がっているかを調べます。そしてチェックピンを立てられそうな所探し、場合によっては直接、立てられそうに無い場合はレジストをカッターで削り落とします。
チェックピンを立てられる場所を確保したら、実際にチェックピンを立てて行きます。切り落として使わなくなった抵抗の足とかを地道にハンダ付けします。
あとは第一回レポートの通り。連射速度測定装置から出ているクリップを各チェックピンに接続し、電源を入れてボリュームをグリグリいじれば連射の測定ができるわけです。
この通り、カッターで削ったりするときに削りすぎたり、チェックピンを引っ張り過ぎたりするとパターンが剥がれて、今回のXBOXパッドのボタン3のように壊れてしまう事があったりします。もちろん削れた所をジャンパ飛ばす等して直すことも出来ますが、それ以外にも色々な事情がありましてXBOXパッドは必要な部品を剥ぎ取られて廃棄処分となりました。
他のパッドでも大抵同じ手順で検証を行っています。結構めんどくさいのですよ(笑