予告から間が空いてしまいましたが、第2回目の計測を行ってみたいと思います。前回と同様に連射速度限界測定装置を用いて今回はSidewinder gamepadとPS-DPPケーブルの反応速度を計測してみました。
最近惜しくもジョイスティック関係から撤退したマイクロソフトですが、そのSidewinderシリーズで一番最初に発売になったSidewinder gamepadのゲームポート版です。発売当時どうしても欲しくてたまらなくなってT-Zoneで売られていた輸入版を国内版の発売前に購入した時の物で、かなり古いものです。この初代ゲームポート版は世間の評価も良く、今でも現役で使っている方も多いと思います。
それと、いつも計測につかっているShuttleのFV24にはゲームポートが付いていない為、急遽Sidewinderのみ別のPCでチェックすることになりました。マザーボードはSoltekのSL-75KVにDuron600Mhzを搭載といった最近では非力なマシン扱いではありますが、連射のチェックぐらいならなんとか行けるでしょう。OSはWindows2000です。
第一印象としては思ったより伸びなかった、といった所でしょうか。ゲームポート接続なので5〜60発は行くのではないかと思ったのですが、微調整を繰り返して安定した最大連射速度は25〜27発でした。決して遅い訳ではないので大きな問題はではないでしょう。
連射速度を20発で固定。JSTESTの値もキッチリ19〜20発で安定して表示されます。グラフも大きな乱れが無く非常に安定しています。
さて、このSidewinder gamepadですが、装置を使って方向操作を連打しても正常な値が帰ってこないので実用操作速度と操作限界速度は計測しませんでした。これはSidewinderの方向操作がアナログであるのに対して装置の入力方法がデジタルのみ対応する為で、どちらかに不具合が有る訳ではない事をご了承くださいませ。
実用にそれほど問題がある訳ではないでしょうが、それほど高性能であるとはいえません。Sidewinderシリーズの撤退や後継のUSB版が発売になった事で今では入手が困難なこともありますし、グリップの形状や初代Sidewinder特有の十字キーの感触に惚れ込んだ人で無い限りは敢えてこれを探して購入するような事も無いんじゃないかなーと思います。上限が妙に低いのはマザーボードとの相性があるのかもしれませんので、機会があれば他のマザーで再度検証してみたいところでもあります。
敢えて語る事は既に無い位にみんなしってるPS-DPPケーブルです。チェックにはカートに入れてある物と同じUSB電源版の物を使いました。DPPはUSB接続の変換機と違って負荷に強く、多少処理の重いゲームをやっていても入力漏れが少ないと言われていますが、実際どんな感じで動いているのか確認してみましょう。
Sidewinderと違い接続に問題がないので検証環境はShuttleのFV24に戻しました。前回のチェックとほぼ同じ環境です。ドライバはNTpadを使用し、コントローラはホリのPS用ジョイパッドを使用しています。
超反応44発連射と乱れの少ない安定性はさすがと言ったところです。グラフを見ても乱れの無い点線がとてもきれいです。これ以上あげると少々乱れが出ますが、秒44発まで認識できればゲームの操作において何か問題が出るようなことはまず考えられないでしょう。もしかしたらジョイパッドを別のものにすればもう少し数値が変化するかもしれません。
方向キー連打スイッチを入れても全く影響なしです。パッドのボタン連打で発生する処理落ちとは全く無縁なのではないかという気がしてきました。
連射速度を20発で固定してみました。全く乱れがありません。あまりに問題点が無いので書くこともだんだんなくなってきました。
限界状態でレバーを入れても変化が無いのですから、秒20発程度でレバー操作を加えたからといって数値に乱れが出る訳が無いですね。全く危なげなく秒20発をキープしています。
と、ここで終わってしまうと余りに何も無さすぎで調べた意味が無さ過ぎます。もうすこし面倒な事が起こってくれた方がネタとしては面白いわけです。というわけで折角2P用コネクタがあるのですから、コントローラを2台繋げて計測してみましょう。
2台のパッドを2台とも装置に繋げて連射しているわけですが、ここにきてやっと最大値に変化がでました。1台だと秒44発まで認識した所を2台だと40発です。しかし、だから何だ程度にしか変わらない所がDPP人気の秘訣でしょうか。
限界状態で十字キーの入力を加えても連射の認識に変化はみられません。常に40発を淡々とキープしつづけます。
秒20発を計測しましたが1台接続の時と変わらず2台とも非常に安定して秒20発を叩き続けています。この程度でどうかなったりする訳ないよ、といったところでしょうか。
そんな状態なのでやるだけムダ感が漂いつつも一応十字キー入力のスイッチを入れてみました。。。。。変化ありませんとても安定しています。
前回の計測で紹介したウチのSSパッドUSB化基板やスピタルのCT-V9には最大連射速度が劣るものの、ボタン連打の認識精度や調整ボリュームを動かしたときの数値の変化の滑らかさは素晴らしいの一言です。大抵のUSB変換機が、反応速度や処理の重さ、ボタンレイアウト等何らかの問題を抱えている現在、家庭用ゲーム機のコントローラをPCに接続する手段としてDPPケーブルを考慮に入れるのは良い考えではないかと思います。バリバリのシューティングゲームやコンマ一秒の見切りが必要な対戦格闘ゲーム等で大きな威力を発揮するでしょう。
難点といえばパラレルポートが枯れつつある事、ケーブルだらけで取り回しがキレイではない事、携帯するには少々かさ張る事等でしょうか。入手方法もツナイデントパラレルのようなメーカー製を買ったり、ウチのカートから買うといった完成品を購入するだけでなく、配線図も公開されているのでパーツを揃えるなり余った部品を使うなりして自作するといった方法もあり、売っていなくて困る、と言ったような事も余り無いでしょう。中でもウチのカートから買うのが一番素晴らしいと思いますどうですか?
例によって、これらの検証はもちろん我々が独自に行ったものなのでPC本体の性能や状態により変化があるでしょうし、まだまだ不備な点もあると思います。無闇に信じ込まないように、結果は参考程度に考えておいてください。手持ちのPC用ジョイパッドはまだまだ有るので3回目4回目と計測は続けたいと思いますが、何か「次はこれだ!」というリクエストがありましたら遠慮なくご連絡をくださいませ。