SSパッドUSB化基板Ver2

サターンパッドUSB化基板Ver2解説

文:平研究員A

サターンパッドUSB化基板Ver2

SSパッドUSB化基板V2 前回の製造分をご購入された方々から頂きましたご意見を参考に、追加製造を行うに当たって幾つか改良を施しました。部分的ではありますが、基板のプリントパターンが大きく変更された個所もあるので、これを以後Ver2と表記します。

サターンパッド使いやすいですよねVer2

私もそう思います。最近になって変換アダプタの選択肢も増えてきたようですが、携帯を考えている方や変換アダプタを通さずにUSB直結で接続したい方も居ると思います。変換アダプタにはツインスティック等の多様なパーツを接続できるメリットがありますのでこれらを否定するつもりは毛頭ありませんが、やはりジョイパッドはコンパクトで本体直結な感じで使えるのが良いのではないかなーと考えています。

Ver2での変更点

主な変更点は次の2箇所です。

十字ボタン部分のパターンを変更

くし型パターン 今回一番の改良点です。初代のSSパッドUSB化基板(以後Ver1)は基板屋さんが持っていた円を縦割りにした形状の物を使っていました。標準品を使う事で安くあがるから、というのが主な理由ですが、この形状だと中央軸の高さや十字ボタンの取り付け方法/位置、ラバーの形状によっては接点が接触しにくくなり、著しく感度が低下する事がわかりました。なので、今回はケチらずにSSと同じ形状のくし型の接点を採用しました。
パターンのサイズはSSパッドを持ち込んで十字ボタン部分の位置と長さを計って、ほぼ同じ物に仕上げてもらいました。この改良にはそれなりに費用がかかってしまって一枚あたりの値段が若干上がってしまいましたが、これで斜めの方向についてはもう全く問題がない位に使用感がよくなりました。

タクトスイッチの硬さを変更

前回、押した時のクリック感を考えて少し固めのスイッチを選んだのですが、どうも硬すぎたようですごめんなさい。L/Rボタンが硬すぎる、というご意見も多かったので、Ver2ではタクトスイッチの動作トルクを130gfに変更し、Ver1の半分の動作力としました。それでもばっちりクリック感はありますし、軽くなったので押しやすくはなっていると思います。

その他の性能

内部的な性能はVer1と変更点はありません。

連射性能

JSTEST結果も良好毎秒20発の連射機能を搭載しています。スタートボタンが連射設定ボタンになっているので、これを押しながら連射にしたいボタンを押すことで連射の設定、設定解除が行えます。左の画像は前回計測したjstesの結果ですが、毎秒20発ちゃんと出ていることがわかります。反応速度や連射の限界値については別ページにて調査した連射速度の限界に挑戦をご覧ください。

デバイスドライバ

プロパティはこんな感じ 対応しているOSを使用していれば、接続するとWindows標準のUSBゲームパッドドライバがインストールされます。ドライバのインストールが終わりましたらコントロールパネルからゲームコントローラのプロパティを開いて動作を確認してみてください。

組み立て方

前回、Ver1の解説では書かなかったのですが、今回はちゃんと書いておきます。
ネジを外してフタを外して基板を入れ替えてフタを閉じてネジを止めてこれで完成です。
左から、ネジを外してフタを外して、基板を入れ替えてフタを閉じてネジを止めて完成です。とてもかんたん。

より完璧に仕上げる為の組み立てのコツ

折角分解するのですから、基板を入れ替えるついでに色々イジってみましょう。そうそう壊れることは無いと思いますが、自己責任でよろしくおねがいします。

お掃除
現存するサターンパッドは古いものが多いです。特に初代サターン、Vサターン、Hiサターンのパッドを使いたい方は、分解したついでに掃除してください。プラパーツは歯ブラシと中性洗剤でガシガシ洗ってよーく水気を切って2〜3日干した後に組み立てると良いでしょう 。ゴムボタン、特に接点部分(裏側にある黒い丸)はエチルアルコール、手許に無い場合はCDやビデオテープ等のヘッドクリーナー液を使ってティッシュペーパーで拭いてから組み立てるとボタンの感度が結構かわります。
透明ではないパッドでLEDを光らせるには
Coolパッド以外のパッドでは、そのまま組み立てると連射LEDの点滅が見えません。そこでパッドの上ケースの中央部分にピンバイス等で穴を開けて、透明プラ棒やアクリルビスを使って見栄えを良くしてあげると良い感じです。完成例はレンタルショーケースのページにある写真を見てくださいませ。
ケーブルの付け根がグラグラする。
ブッシュ固定位置にゴム板を貼り付ける元のケーブルとまったく同じブッシュが無かったので若干ケーブルの付け根がグラグラします。これが気になってどうしようもない場合は写真のようにブッシュの付け根のトコロにホームセンターなどで売られている防振用のゴム板(チョットしか使わないので小さ目の物を選んでください。)を小さく切って普通の両面テープで貼り付け、挟み込んでみてください。これで丁度良い感じになると思います。
グリスを塗る
結構硬いので壊さないように気をつけつつ方向ボタンを外すと、上カバーにドーム状に盛り上がっている部分があります。そこにグリスを塗ると方向ボタンの入力が軽くなり、感触がよくなります。グリスはラジコン屋で買えるタミヤのセラミックグリスがおすすめです。方向ボタンはかなり固く取り付けられています。外す際にはくれぐれも壊さないように注意してください。あと、つけすぎてベタベタにしないようにお気をつけて。

ケースがうまく閉まらない場合の対処法

L,Rボタンがケースのガイドに引っかかってうまくケースが閉じない、もしくはケースをネジ止めするとL,Rが押されっぱなしになってしまうといった問い合わせをメールと掲示板で頂きました。これは、L,Rボタンに使用しているタクトスイッチが純正スイッチより若干幅が狭いので、ケースの突起部分に当たってしまい発生する症状です。こちらで出荷前に左の写真のようにスイッチの固定金具を少し広げていたのですが、たまたま広げ忘れたものが混ざっていたようです。ごめんなさい。
この金具はやわらかい材質ですのでペンチやドライバーなどで簡単に広げることができます。もし、このような不具合がありましたら、申し訳ないですがこの部分をご自分でチョットだけ広げてみてください。

製品データ :生産完了

品名
サターンパッドUSB化基板
ケーブルの長さ
1.5m
特徴
連射機能つき
連射速度
秒約20発
価格
1900円